隔月短文

月一で創作あげます。

留めるもの

ぽけーっとしていたきみの口からよだれ砂が よだれ砂は、どんどんきみに纏わりつていく きみが、きみの意思で、きみ自身を侵していくようだ その目はまったくふるえていない みるみるうちに、きみは砂に埋もれて、そのまま出てこなかった わたしは、それを見…

待ってるきみへ

あーん・・・ おくちをひろげてまってるきみへ ぽんっ ぼくがつくったゆきだんご、きみはおいしそうにたべてくれて でも、もったいないから、のみこまずにあじわってたね だいじょうぶ、おかわりたくさんあるからね なにも聞こえない、なにも色付かない これ…

食事

ゴーーーーン・・・・・・ 暗い夜道の真ん中で、白いもやがガサガサと揺れているのが見えた。僕はそおっとその中を覗き込んだ。「リスだ」そう思った。そのリスは、たぶんこちらを見上げて、真っ暗な目の玉をチカチカさせていた。どうしてここにリスがいるん…