隔月短文

月一で創作あげます。

待ってるきみへ

あーん・・・

おくちをひろげてまってるきみへ

ぽんっ

ぼくがつくったゆきだんご、きみはおいしそうにたべてくれて

でも、もったいないから、のみこまずにあじわってたね

だいじょうぶ、おかわりたくさんあるからね

 

 

なにも聞こえない、なにも色付かない

これも、あれも、あれも、あれも

すべて凍りついたみたい

ぼくの黒、きみの黒

重なりあって、ひいらぎ色

 

 

またつくってあげようね

 

 

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今年も冬に雪が来た

ぼくが作った雪団子

あのこにたくさん持っていこう

坂道ころぶな踏みしめて

待ってるきみへ、あの場所へ

そしてきみはいなかった

 

 

渦巻く風

 

 

足の裏からつむじまで

痛みがずんずん降り積もる

風はぼくをむしばんで

握りつぶして締め上げる

 

 

なにも聞こえない、だれも気づかない

撃たれたみたいに、ぼくは倒れて

そして、冬に食べられたんだ